仕事にコミュニケーションは欠かせません。
就職採用における重要ポイントとして、企業が一番に答えるのはコミュニケーション力です。
それでは、その1に続きコミュニケーションについて考えてみましょう。


⑤価値観や考え方の違いを理解する。

人はそれぞれ価値観や考え方が違います。
仕事に取り組む姿勢も違えば、モットーも違います。
チームワークを高め業務を円滑に進めるためには、同僚がどのように考えているのかを把握して、上手な声かけをすることが大事になります。

人は4つのタイプに分けられます。


A.目標を達成するために、率先して指示命令するタイプ
《すぐに実行する人、周囲から厳しい・こわい・つめたいと見られる人》
全体を理解しており、どのように行動したらよいのか自分や周囲のこともわかっています。常に目標を持っており、目標の達成のために威圧的だったり、一方的な態度や行動を示したりします。質問されることが好きなので、わからないことは素直に質問すると、はっきりと答えてくれます。



B.目標を達成するための、分析と戦略を立てるタイプ
《考えてから実行する人、周囲から厳しい・こわい・つめたいと見られる人》

明確なゴールが設定されると、うまくいく方法を分析して、そのプロセス(手順や過程)をしっかり考え実行します。急な変更を指示されると不満に繋がります。考えがまとまるまでは何も言わず行動を起こさないため、無口でクールなイメージがあります。考えがまとまるまで待っていれば、言葉にして説明をしたり、行動をおこしたりします。最初にしっかりと期限を定めておけば大丈夫です。



C.人間関係を大事にして、楽しい雰囲気で仕事をしたいタイプ
《すぐに実行する人、周囲から優しい・明るい・笑顔が多いと見られる人》

どうせやるなら楽しみながら仕事をしたいと考えています。人間関係を優先して、自分の存在を無視されることを嫌います。いったん心を許すと親身になり、世間話につきあうなど、ポジティブな関係を意識します。プライベートな話や、無駄話など親密な関係が作れると、仕事を手伝ってくれるようになります。



D.みんなと一緒に頑張り、全体を支え貢献していきたいタイプ
《考えてから実行する人、周囲から優しい・明るい・笑顔が多いと見られる人》

貢献することを第一に考え、頼まれたことを頑張りたいと思っています。お願いされたことを一緒に頑張り、その姿を見てもらって、認めてほしいと考えます。指示を待っているため、指示待ちする傾向があります。ほったらかさずに声をかけ、必要なことをお願いして、そのことを感謝していく必要があります。常に指示を出し、途中経過を確認し、意識して感謝の言葉を伝えると、つきあいやすくなります。感謝の言葉を忘れたり、ほったらかしたりすると、不満を持ち反抗的な態度を示します。


自分がどのタイプで、相手がどのタイプなのか考え、バランス良く接していくことが大切です。
タイプは自分の居場所や立ち位置によって使い分けることもあれば、役割によって変化している場合があります。
いろいろなタイプとつきあっていくために、自分がバランス良く意識していくことが大切になります。



⑥感覚の違いによる伝え方を知る。


部署に回覧書類を渡しても、後で見ていないと言われてしまうことが多々あります。
部署の朝礼で伝えたはずなのに、後で聞いていないと言われてしまうことが多々あります。
部署の壁にポスターを貼っておいたのに、気がつかなかったと言われてしまいます。
これは見ていない人、聞いていない人、気がつかなかった人が悪いのでしょうか?

職場で見ていない、聞いていない、気がつかないことにより、情報伝達が滞ってしまうと様々なトラブルが起こってしまいます。そのため、どうしたら伝えることができるのか考え努力をする必要があります。

まず、物事の認識の仕方には4つのタイプがあります。
それを踏まえ、会社の新年会や忘年会をどのようにして全体へ伝えていくのか考えてみましょう。


a.視覚優位

ポスターなど、目に見える情報から認識するタイプです。明るさ、色使い、形状、表情などから情報を判断して理解します。このタイプは、見えやすいところに、わかりやすいポスターを制作して、当日まで貼っておくだけである程度伝えることができます。文字だけの書類は見てもらえない、言葉で伝えたというだけでは忘れてしまうことがあります。


b.聴覚優位

アナウンスなど聞こえる情報から認識するタイプです。しっかりと聞き取ろうと努力するため、相手の目を見ずに話を聞く傾向にあります。集中して聞き取ろうとするため、騒音が苦手です。ポスターや書類は見落としがちで、伝えたいことがあると言って直接話をしたり、朝礼などで内容をアナウンスしたりしておくと伝えることができます。


c.言語優位

読める文字から情報を得るタイプです。このタイプはメモをとる傾向に有り、言葉遣いや文法を気にします。本人へ回覧書類を渡したり、メールを直接送ったりすることで伝えることができます。メモを取るような声かけをしない限り、ポスターを貼っても、言葉だけ掛けても伝わらないことがあります。


d.感覚優位

とりあえず参加して体験したいタイプです。味見をしたい、触ってみたい、においを嗅いでみたいなど、じっとしていることが苦手なタイプです。このタイプには直接肩をたたいて、一緒に参加しようと誘ってみれば参加してくれます。詳しいことは一緒に体験して説明をすれば理解してもらえます。ポスターを貼ったり、文書を回覧したり、アナウンスするより、誘ってその場に連れて行き状況を理解してもらうことが必要になります。


では、新年会や忘年会に多くの人を呼びたいと思うなら!

①まずはポスターを制作して、会社の見える所に掲示します。
②全体朝礼や部署の連絡として、アナウンスしましょう。
③詳しい内容をまとめ、案内文をメールや回覧で回します。
④出席の確認をして、返事がない人には直接参加のお願いに行きます。


ここまでしないと人には伝わりません。
①だけ、②だけ、③だけして、聞いていない、知らなかったと言われます。
言われたあなたは、見てない方が悪い、聞いてない方が悪いと言うかもしれないが、職場内で円滑に情報を伝達するためには、ここまでやる必要があると理解して行動しましょう。



おわり